理事長所信

~はじめに~

 私は、公益社団法人浦添青年会議所の理事長を務めさせていただきます。理事長という役職を務めることを誇りに思うとともに、これまでにない大きな重圧を感じながらも、期待と使命感を感じています。それは、多くの仲間と共に地域のために真剣に考え行動していけるからです。
 今から54年前の1971年11月12日に国家青年会議所であった「沖縄青年会議所」から最後に誕生した青年会議所として浦添青年会議所は那覇青年会議所のスポンサーにより誕生しました。様々な時代を経て今日まで「明るい豊かな社会」の実現へ向けてさまざまな事業を展開し、地域から必要とされる活動を推進できたのは、先輩諸兄姉が英知と勇気と情熱を持ち、事業や運動を企画し、自ら率先して行動してきたからです。
 これまでの活動を推進していただいた先輩方に感謝し、これから必要とされることを仲間と共に未来に向けて作り上げていきます。

~組織運営~

 私たちの活動は家族や仕事によって支えられており、身近な人たちの理解と協力は私たちには必要不可欠なものです。基盤をしっかりと持つことで私たちは真摯に地域と向き合い、全力で青年会議所運動をおこなうことができます。そのためには、メンバー一人ひとりが、青年会議所活動に参加しやすい組織運営の見直しをおこなう必要があります。
 まずは、それぞれのライフスタイルを尊重し、自分の都合や価値観を他人に押し付けるのではなく、積極的な姿勢や責任を持ちつつも、互いを思いやることで、誰もが気持ちよく活動できる環境を整えます。そして、私たち一人ひとりが力を発揮し、義務感ではなく、自発的に活動をする様になれば、その姿は身近な人だけでなく、地域の人の目にも魅力的に感じられることでしょう。誰も犠牲にならない、周囲にも迷惑をかけない、効率の良い時代に沿った組織運営を目指します。

~会員拡大~

 必要のないものはなくなります。その中で、浦添JCは今年で54年目を迎えることができ、そこには先輩たちが築いてきた歴史があり、現在も情熱を持って地域や子供たちのために尽力している団体であるからです。JCは40歳で卒業となるので、新たな会員の入会が続かなければ地域のため、子供たちのために継続的な事業ができません。また、数は力と言いますが、志を同じくする多種多様な多くの人材による団体であるべきです。なぜなら、置かれた環境や性別、職業の違ったメンバー同士で議論をすることで、その時に適した事業を展開することができるからです。そして、会員が増えることで新しい出会いがあり、知らなかった価値観に触れることで互いに刺激しあい自己成長につながります。メンバー全員で会員拡大への意識を高く持ち、先輩たちが築き上げたこの浦添JCを未来へ継承します。

~青少年育成~

 浦添青年会議所として、子どもたちがより輝ける地域であるために何ができるのかを真剣に考え、行動に移していかなければなりません。また我々はそういった青少年育成事業を行う上で子どもたちの世界観を広げる担いがあると考えています。こうした理念に基づき、子どもたちの心身の健全、感謝と尊敬、思いやりの気持ちを養う事業としてわんぱく相撲を開催いたします。未来を見据える上で、少年育成は必要不可欠な事業です。地域の次代を担う子どもたちに健全な心と体が育まれる機会を提供することが我々の使命であると考えるからです。
 本事業を通じ、子どもたちが道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養い、勝ち負けよりも相手を敬う気持ちを育んでもらいたいと考えます。その結果、心技体がより一層鍛えられ、より良い人間形成の一助になると確信しております。このような観点から、浦添の希望となる青少年育成に全力をもって着手して参ります。

~地域活性化~

 我々青年会議所は「明るい豊かな社会」の構想に向かって日々活動しています。その活動をより効果的に行うためには「地域に必要」な組織にならなければなりません。我々の行う事業がただ自己満足ではなく「誰の為」に「なぜ」やるべきなのかしっかりと考え、地域の声を聞き、行政や地域に密着し魅力ある事業を行っている様々な団体との連携を深めて我々の存在価値を高めていかなければなりません。
 そのためにも行政はもとより地域の様々な人たちを更に多く巻き込んで、積極的に事業を展開していく必要があります。継続して行っている、今年で4回目となる「TEENS ROCK」においては、これまでよりも更に盛り上がるように工夫を凝らし、より多くの市民が参加し、喜ばれるような事業とします。

~変えてはいけないもの 変えていかなければいけないもの~

 脈々と受け継がれてきた浦添青年会議所には引き継がれる習わしや慣例があります。なにごとも時代の流れとともに姿や形が変容していることはご承知の事実であり、その中で大切なことは時代に即した手法を選択するということです。先人より受け継いだ歴史や伝統に従うのではなく、現役メンバーである私たちが即した形に変化させていくことが必要です。すなわち、正解は自分たちで作ればいいのです。
 人は変化することを恐れます。しかし、変化することで新たな気づきや課題の発見をすることに繋がり、組織のもつ魅力を今まで以上に輝かせることができます。
変化させることを恐れず、また変化させないことも恐れず、浦添青年会議所がこの先も続く組織であることを目指しましょう。

~大きな節目に向けて~

 沖縄の祖国復帰を翌年に控えた1971年11月12日、米軍統治下の琉球政府最後の青年会議所として誕生しました。初代理事長である新門理事長から浦添の地で始まった青年会議所活動は2026年に55周年を迎えます。ひとえに先人たちの並々ならぬ努力と組織維持、地域から必要とされる活動を日々継続した結果であります。
さらなる成長と継続を祈願した周年にむけ、各々が誇りをもって備える必要があります。
2025年より周年にむけて備えを行い、さらなる成長に弾みとなる周年を実現しましょう。

~結びに~

 私が2018年に入会した理由は当時の理事長より父に声が掛ったことによる紹介であったことから、当初は青年会議所活動に興味がなく積極的に参加していませんでしたが、頼もしい先輩たちや多くの仲間と出会い、現在まで活動することができました。
 第56代理事長として1年間を駆け抜ける上で、私自身が理事長職を担っていける事、そして我々が事業活動を行わせて頂いている地域に対して、ともに歩んでくれるメンバーに感謝し、「明るい豊かな社会」創りに向かって皆さんと熱い情熱を持って議論を交わし、事業を通じて友情を育み、活動できる事を楽しみながら進めていく事が実現できる1年でありますよう、共に歩んでいきましょう!